こんにちは。埼玉県熊谷市にある就労移行支援事業所のラフィオ熊谷の公認心理師ブログへようこそ。
私たちの事業所には、今日も10代から50代まで、幅広い世代の皆さんが20名以上通ってくださっています。
毎日、履歴書の作成やプログラムに励む皆さんの姿を見ていると、ふとした瞬間に「早く就職を決めなきゃ」「この不安をどうにかして消したい」と、焦りを感じているサインに気づくことがあります。
今日は、そんな「焦り」や「モヤモヤ」を抱えている方にこそ知ってほしい、ちょっと不思議な力のお話をします。

「答え」が出ない時間を、耐え抜く力

皆さんは「ネガティブ・ケイパビリティ(Negative Capability)」という言葉を聞いたことがありますか?
もともとは詩人のジョン・キーツが提唱し、後に精神科医のウィフレッド・ビオンらが注目した概念です。日本語では「答えの出ない事態に耐える力」や「不確実な状況を持ちこたえる能力」と訳されます。
私たちは、問題が起きると「すぐに解決策を見つけなきゃ!」と思いがちです。
- 「どうして体調が安定しないんだろう?」
- 「自分に向いている仕事って何?」
- 「いつになったら内定がもらえるの?」
こうした問いにすぐ答えが出ないと、自分を責めたり、投げ出したくなったりすることもありますよね。しかし、世の中にはすぐには解決できない問題がたくさんあります。
そんな時、「無理に答えを出そうとせず、モヤモヤした状態のまま、そこに踏みとどまる力」こそが、実は回復や成長においてとても大切な役割を果たすのです。
なぜ「待つこと」が効果的なのか?
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最新の心理学的な知見(例えば、マインドフルネスやアクセプタンス&コミットメント・セラピー:ACTなどの考え方)でも、「不快な感情を排除しようとするのではなく、そのまま受け入れること」がメンタルヘルスの改善に役立つことが示唆されています(出典:Hayes, S. C. et al. “Acceptance and Commitment Therapy”)。
焦って無理な答えを出そうとすると、かえって視野が狭くなり、自分を追い詰めてしまうことがあります。 「今はまだ分からないけれど、分からないままでも大丈夫」 そう思える心の余裕を持つことで、脳のストレスが軽減され、結果として本当に納得のいく道が見つかりやすくなるのです。
事業所で、一緒に「持ちこたえる」練習を
当事業所では、年間約20名の方が就職へと羽ばたいていきます。しかし、その20名全員が最初から最後まで順風満帆だったわけではありません。

- 体調の波に悩んだ時期
- 選考に落ちて落ち込んだ時期
- 自分に自信が持てなくなった時期
皆さん、それぞれの「答えが出ない時間」を経験されています。 私たちの役割は、その「モヤモヤ」を無理やり解決することではありません。皆さんがその時間を安心して持ちこたえられるよう、横に座って一緒に歩むことです。
明日のあなたへ

もし今、あなたが「早く何とかしなきゃ」と苦しくなっていたら、一度深呼吸をしてみてください。
答えが出ないのは、あなたが止まっているからではなく、大切な何かを見つけるための「熟成期間」にいるからかもしれません。
熊谷の当事業所には、同じように悩みながら、それでも一歩ずつ進んでいる仲間たちがたくさんいます。20人、30人と集まれば、その分だけ多様な「持ちこたえ方」が見つかるはずです。
「すぐには解決しなくてもいい」。 そんな安心感を、まずはこの場所で一緒に感じてみませんか?
明日も、穏やかな風が吹く熊谷の教室で、あなたをお待ちしています。
【参考・出典】
- 帚木蓬生『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力』(朝日選書)
- Steven C. Hayes, et al. “Acceptance and Commitment Therapy: The Process and Practice of Mindful Change”
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