ソーシャルスキルって何でしょう?
ソーシャルスキルとは、社会の中で他者との関係を築き、共に生活をしていくために必要
な能力のことで、日本語に訳すと『社会技能』となります。
子どもの頃に、『国語』や『算数』のように『社会技能』という科目があればよかったの
ですが、そのような科目は残念ながらありませんでした。
『国語』や『算数』を勉強して身についた知識はとても貴重なものですが、それだけでは
社会人としては足りないようです。
今回は、社会人として必要不可欠な『ソーシャルスキル』について考えてみたいと思います。
ソーシャルスキルとは、以下のような力のことを指します。
- 場の雰囲気を読み取る
- 相手の気持ちを考えて行動する
- 相手や場面に応じた話し方をする
- マナーを守る
WHO(世界保健機関)では、社会技能を「日常生活の中で出会う様々な問題や課題に、自分で、
創造的でしかも効果のある対処ができる能力」と定義しており、次のような能力が含まれます。
- 意思決定
- 問題解決能力
- 創造力豊かな思考
- クリティカルに考えていく力(適切に批判する能力)
- 効果的なコミュニケーション
- 対人関係スキル
- 自己意識
- 共感性
- 情動への対処
- ストレスへの対処
一言で『ソーシャルスキル』と言っても、その意味するものは、広範囲にわたっていることが
おわかりいただけると思います。
ラフィオ太田では、コミュニケーションスキルやビジネスマナーの習得を目的にグループワーク
を行っておりますが、その中の一つにソーシャルスキルトレーニングがあります。
『Social Skills Training』の頭文字をとって、『SST(エス・エス・ティー)』とも呼ばれます。
以下『SST』と表記して、お話しさせていただきます。
ラフィオ太田のSST
ラフィオ太田で実施しているSSTをいくつかご紹介させていただきます。
①ゲームを通して身につける
ゲームには「ルールを守る」「勝ち負けの結果を受け止める」「仲間と協力をする」など、
多くのソーシャルスキル要素を含んでいます。
雑談が苦手でなかなか他の方とコミュニケーションをとるのが難しい方も、ゲームで同じ
チームになった方と、ひとつの目標に向かっている時には、意外とすんなり会話ができる
場合もあります。
チームのメンバーひとりひとりに、いくつかの情報を渡し、チーム内でその情報を共有
して、ひとつの答えを導き出すようなゲームを実施し、トレーニングをしています。
②共同作業を通して身につける
「仲間と協力して何かを作り上げる」「何かを作って食べる」といった活動を通して、
役割分担をしたり、助け合いをしたりというソーシャルスキルを身につけることができます。
具体的には、コピー用紙とセロハンテープ、ハサミのみを使用して、できるだけ高い
ペーパータワーを作り上げるプログラムや、手作りサンドイッチを作るプログラムなどが
それに該当します。
③話し合いの場を通して身につける
「相手の言葉に相槌をうつ」「相手の目を見て話す」「自分の主張ばかりをしない」
「相手の言いなりにならないで自分の意見を言う」など、話し合いの場には多くの
ソーシャルスキル要素を含んでいます。
グループに分かれて、夏祭りなどの各種イベントを企画することを通して、相手の意見
を尊重しながらも自分の意見も伝えられるようにトレーニングをしていきます。
ソーシャルスキルはすぐに身につくものでしょうか?
ソーシャルスキル要素は、日々の生活の至るところに出てくるものですが、そう簡単に
身につくものではありません。
ラフィオ太田では、様々な場面を設定してトレーニングができるようにしています。
少しずつ、一歩ずつ、前進していきませんか?
時には一歩下がってしまうこともあるかもしれませんが、またそこから一歩前へ。
就職に向けて資格を取得したり、体力アップをするのと同じように、ソーシャルスキル
を身につけることはとても大切です。
個別学習ではなかなか身につかないこのスキルを、ラフィオ太田で仲間たちと一緒に
トレーニングしませんか?